Identifying the cause of mysterious fires.

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Identifying the cause of mysterious fires.

とっても恐い"蓄熱と火災"

冬場を迎え乾燥機にまつわり火災の話しが例年のごとく出てきます。
一般家庭の場合ストーブを使用するなど火を扱うケースが多くなりこれに起因するのですが、

洗濯工場の場合は何故でしょう、ちょっと違う気がします。
正体不明の火災事故を考えて見ましょう!

<家庭用乾燥機の注意点を、末尾の方に追加しました。是非見て下さい!!....納得>


** 正体不明の火災の多くは蓄熱 **

乾燥後のリネンをワゴンの中や乾燥機の中の放置して置いたら、焦げ臭い!!! 3時間も経つのに....この様な場面の経験はありませんか。

この様な話しをすると皆さんは蓄熱によるいたずらだ、と言われます。
洗濯工場の場合"火災事故は季節に関係があまり無い"と報告が有ります。 しかし洗濯工場の多い関東方面を主体に冬場空気が極度に乾燥し、静電気による事故例も有ります。

しかし、なんと言ても多いのは、正体不明の火災事故?それは蓄熱による事故では無いでしょうか

蓄熱の起こる理由
乾燥機で乾燥する時、当然熱を被乾燥物に与えます。熱を与えると"分子運動が活発"になります。
乾燥が終了し熱を与える事を終了しても、乾燥物の温度は上昇しており分子運動は依然として活発です。 この時速やかに放熱出来れば良いのですが、放熱出来ない時はジリジリと温度が上昇します。
この様な現象を蓄熱と呼びます。

蓄熱の促進剤
リネンに残存している"石鹸、パラフィン類、油脂類"は蓄熱を促進させます。
又、素材では綿より"ポリプロピレンやポリエチレン繊維"は蓄熱し易い素材です。

防止方法
"乾燥後の冷却"が何と言っても重要です。
蓄熱は"3時間以上"に渡り起こる事が報告されています。
過乾燥したものは特に注意が必要です。乾燥後すぐに処理出来ないものは床に広げて冷却する事も必要です。

家庭用乾燥機の以外な落とし穴!
家庭用の乾燥機でも乾燥衣料がギョギョ! 焦げている場合が有ります、しかしこの場合蓄熱の原因は少ないです。
この場合は殆どが"リント(糸屑、ケバ)"が悪さをしています。

家庭用乾燥機の場合、外気を40℃〜60℃の熱風に変えて乾燥に用います。 空気取り入れ口や、ドラム中央のフィルターが詰まると、風の通りが悪くなりヒータが加熱し易くなります。 もちろん安全の為サーモスタットが付いています。

ここに以外な落とし穴、サーモスタットの"感温部にもリントが段々積り" 感度が鈍り以外と高温になります。 リントが焦げる場合も有り注意しましょう。
空気取り入れ口やフィルターを掃除しても乾燥衣料が熱くなる場合、電気屋さんに相談を!




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